主力製品のエアバッグが全世界で第2位のシェアを占めるタカタは、2008年頃から同社製エアバッグの異常破裂に関連する事故で死傷者が多数発生、米国国内を中心に厳しい批判にさらされ、現在、全世界で対象車1億台以上、費用総額1兆円規模の大規模なリコ… タカタは原因究明を目的に、エアバッグの破裂が多発した米南部などに限ってリコールを実施してきた(高温多湿環境が悪いのではないかと言われている)が、米運輸省は、範囲を全米に広げるよう命じた。しかしタカタはこれを拒否。 エアバッグやシートベルとメーターのタカタが、世界で1億件ともいわれるリコールを出した問題だ。タカタ製エアバッグが異常破裂により、金属片を飛散させて乗員を死傷させる事件が発生し、そこから巨額のリコールが発生。タカタは民事再生法の適用を申請することになった。 2004年、北米にてホンダ車で交通事故時にエアバッグ不具合が発生、ホンダは「ガス発生剤以外の原因」と発表したが、2007年から同様の不具合が増え、最初のリコールを行った。日本国内では、2009年、解体時の不具合が発生、ホンダが日本国内で米国ホンダ製車に最初のリコールを行った。 自動車メーカー大手10社は、タカタ<7312.t>の欠陥エアバッグ問題について、3つの根本的な原因を特定したと明らかにした。 し、エアバッグがふくらむ。 日本国内におけるリコール ①原因が特定されたリコール タカタにおけるエアバッグ・インフレー タの製造管理が不適切であったために 発生した不具合のリコール。 ②予防的リコール 原因が特定されていない段階でも、 コンピュータがエアバッグをふくらませる必 要があると判定すると、インフレータ(ガス 発生装置)に着火され、燃焼による化学反 応でガスが発生し、エアバッグがふくらむ。 日本国内におけるリコール ①原因が特定されたリコール タカタにおけるエアバッグ・インフ タカタがエアバッグのインフレーターに使っていたのは、相安定化硝酸アンモニウム(psan)だが、これがなぜエアバッグの破裂をもたらした原因になっているのか、詳細なメカニズムは今なお解明されていない。 では、今回の問題はなぜ起きたのか?